先月末、文部科学省より、一部の学校が過去問を繰り返して解かせることで点数の底上げを図り、調査の趣旨をゆがめているとして、過去問を利用した対策を禁止する旨の通達が出された。

船堀近辺の塾でも、10年ほど前から、各中学校・高等学校の過去問を何回も解かせ、定期テストの点数を取らせるという手法を謳う塾が増えている。

入試や検定などであれば、結果のみを追求しても良いのだろうが、本来の定期テストの目的とは、付け焼刃で点数を取ることではなく、それまでの学習内容が理解できているかどうかを確認することである。生徒の側は、できなかった問題を復習することで学習内容の抜け・漏れを防ぎ、教師の側は、それまでの指導が適切であったかを検証することで、その後の学習がより良いものになるのだが、付け焼刃で実力以上の点を取ってしまうことで、本来改善されるべき弱点が、改善されないまま残ってしまう。

そのことが、先の学習で必要となる知識の不足を招き、継続的な努力を身に着けることを軽視させ、長い目で見たときの学力の低下を招くのであるが、「悪貨は良貨を駆逐する」という言葉にもあるように「目先の結果さえ良ければ良い」という価値観がある以上、それを満足させる方向に向かう塾が登場することは必然であろう。

これを打破するためには、親子ともに「学力が身についた結果として、高い得点を取ることができる」という原点を忘れてはならないのではないだろうか?