まずは「塾 ボッタクリ」「夏期講習 ボッタクリ」というキーワードで検索してみて下さい。日本全国のボッタクリ塾の実態と手口が山ほど出てきます(氷山の一角にすぎませんが…)。

あまり良い言葉ではありませんが、世の中には「悪い事実」は、表に出てこないことも多いのです。

一例を挙げれば、去年の5月31日に、千葉県の大手個別指導塾の教室で、21歳の学生講師が25歳の女性社員を教室内で包丁で首などを刺し、殺人未遂で逮捕されるという事件がありました。

一部の新聞やテレビでは取り上げられましたが、その塾や教室のホームページは、事件についての謝罪や報告は何一つなされていません。

一部の塾における講師の質の低下が言われ始めて久しいですが、このような講師に教わっていた生徒もいたのだと思うと背筋が寒くなるような話です。

 

新しい塾

新たに塾を開くと、通常、数百万円~1千数百万円かかります。きわめて当然のことですが、数年間かけてこの金額を回収しなければなりません。

また、個人経営の場合は、金融機関などから借金をして、開業することも多く、その場合、本来必要な費用に加えて、返済額を上乗せしなければなりません。

さらに、開業して1~2年は生徒数が少ないことも多く、そのため、一人当たりの支払額を大きくしなければ経営がなりたちません。

加えて、フランチャイズなどでは、教育の素人が塾を開くこともあり、この場合、本部の「売上促進策(いかに売り上げを多くするか)」を何の疑問も持たずに、そのまま実行する経営者も多いようです。

 

法人(会社)である

塾に限らず、ある一定以上の規模の会社には、必ず「目標」とか「予算」などという名称の「ノルマ」があります。

そして、殆どの会社では、それが他の様々な業務と比較して、最も重視されます。いわゆる大手と言われる塾に勤務していた方からお話を伺うことも多いのですが、「在籍生徒数」「新規入会者数」「月の売り上げ」「講習の売り上げ」「講習の参加率」「中3から高校への継続率」などにノルマがあり、それが達成できていないと毎日(場合によっては1日に何回も)本社や上司から叱責を受けるそうです。

経営者が一人一人の生徒や保護者の方の顔を知っていれば、よほどの悪人や守銭奴でもない限り、そんなに無茶なことはできないのでしょうが、ノルマを本社が決定し、それを現場に押し付ける規模になると「生徒」「保護者」は、ただ「ノルマを達成するための道具」にもなりかねません。

中には「自爆営業」と呼ばれる「ノルマ達成のために架空の生徒を入会させ、その費用を塾の社員が自腹で支払う」ということまで行われている塾もあるようです。

このような環境に置かれれば、「本当に必要な学習量」を遥かに上回り、「消化不良を起こし、却って学力がつかない」「本来、自分ですべきことまで授業の中でやらせることで、自分で学ぶ習慣も力もつかない」ことを承知の上で、高額な費用を負担させるという悪質な営業が行われることに不思議はありません。

以前、本人やご兄弟が他の塾に通っていた方の話を伺うと、船堀界隈でも、このような例は枚挙にいとまありません。

 

会社(法人)である②

これも塾に限ることではありませんが、ほぼ全ての会社において、ノルマの達成は最優先です。さらに、それに加えて、どれだけノルマを越えられるかということも最重要の評価基準となります。私(リアライズ塾長)が以前、勤務していた数十教室を有した塾では、ドヤ顔で「一人の生徒に、40万円、講習を取らせた」「俺は、60万円取らせた。これは記録だ。」などと自慢する教室長が、何人もいました。経営陣は、これらの教室長を高く評価し、研修を開いて、「どのようにして、一人の生徒から大金を巻き上げるか」について、全社員の前で話をさせ、全社員にこれを見習うことを指示しました。

私は、小心者なので、自分の教室の生徒には、必要最低限の費用しか負担させないようにしていたため(生徒や保護者の顔を思い浮かべると、そんなことができるはずもありません)、昇進も遅く、昇給やボーナスの査定も下から数えた方が早いという状況でした。

これに対し、堂々と「生徒や保護者の財布のことまで考える必要はない」と言い放ち、本社の顔色を伺いながら、売上の最大化を最優先する教室長は、昇進も早く、昇給・賞与の査定も高かったようです。

会社(法人)の存在目的を考えれば、当然といえば当然すぎる話かもしれませんが、日本全国に今でも、このような塾に通っている生徒とその保護者の方のことを考えると心が痛みます。

その後、法人が経営する塾を退職し、個人で塾を始めて今年で17年目になりますが、以前、勤務していた塾は数年前に倒産してしまいました。「塾の利益の最大化(この場合、塾が得をするだけ、生徒は損をします)」を基準とするのか、「塾と生徒の利益が最大になるよう、どこでバランスを取るのか」を基準にするのかによって、どちらが正しいのかは意見が分かれるのでしょうが、「自分が儲けるために、生徒とその保護者の方に、不必要な費用を負担させる」ことをしないで済む今の環境に満足しています。

 

教室の責任者がよく替わる

塾は、とてもやりがいがある仕事ですが、教室の責任者がコロコロ変わる教室もあります。特に、人事異動の季節でもないにも関わらず、教室の責任者が替わる場合は、何らかの特殊な事情があることがほとんどです。ほとんどの場合、塾側からは「健康上の理由」と説明されますが、それが事実とは限りません。

因みに、厚生労働省の統計では、「教育・学習支援業」の新卒者3年以内離職率は、ここ数年50%弱で推移しており、常にワースト3に位置しています。塾業界に勤務している人たちの掲示板などを見ると、悲惨としか言いようのない勤務実態であふれかえっています。

もちろん、従業員の側に忍耐や努力が足らずに辞めるケースもあるでしょうが、常軌を逸した長時間労働やサービス残業・ノルマ未達への叱責などが原因のことも多いようです。入塾の際には、是非、ここ5年間での教室責任者の人数を尋ねてみて下さい。「1人」なら良い塾である可能性が高く、「2人」なら、まあ普通、「3~4人」だと、かなり危険、「5人以上」なら絶対に避けた方が良いでしょう。

当リアライズは、これまでの22年、教室責任者が替わることなく、今後も健康である限り、船堀に居続けることをお約束します。