過去問を使うべき時期とその使い方を本当に正しく理解していますか?③
②基礎的な知識(解法)を身に付けた時期(7~8月頃)
一通り全範囲の学習が終わったら、過去問を一年分だけ解いてみましょう。
このタイミングで過去問を解く一番の目的は、「今まで解いてきた問題」と「実際の入試問題」の間にどれだけほどの差があるのか、ということを確認することです。
多くの受験生の場合、この時期までは単元ごとの学習を進めており、算数であれば〇〇算を使う、英語であればこの文法を使って訳す、社会であれば××時代の出来事について書く、といったように設問が何を求めているかが明らかだったはずです。
しかし、入試問題になると「この単元を使うよ!」なんて親切に教えてくれるはずもなく、自分自身で問題を読みながら「解くために必要な知識が何であるか」を考えねばなりません。
単元ごとの学習と実際の入試問題における最も大きな違いはやはりこの部分でしょう。
また、志望校のレベルが高い場合は、単純に今までに解いてきた問題よりも遥かに難しい問題に出くわすこともあるでしょう。
実際の入試問題を解くことで、自分がこれから何をどれだけやらなければならないのか、ということを把握する。
それがこの時期に過去問を解く目的なのです。
注意点として、まだ過去問の直しなどは力を入れてやらないようにしましょう。
受験直前期にこのときに解いた問題ももう一度解くので、そのときに内容を覚えていては困るのです。
この時点での目的は、あくまで目標との距離を測ることなのです。
続く…