意味がある過去問対策と意味がない過去問対策②
②私立中学受験
受験する学校のレベルにもよりますが、私立中学受験は過去問対策が大きな意味をもっている試験形式だと言えます。
というのも、私立中学の入試問題は問題構成が非常に似通っており、学校によっては算数の問題で、数字を変えただけのものなどが出題されることすらあるからです。
私立中学受験では基本的な設問の解き方を十分に身に付けた終えた後、偏差値が思うように伸びていなかったとしても(周囲の受験生も同じように学力を伸ばしているので、これは当然よくあることです)、過去問演習を行うことで大きく合格点に近づくことができます。
③公立中高一貫受検(適性検査)
同じく小学生が受ける入試ですが、公立中高一貫受検(適性検査)は私立中学受験とは全く逆だと言えます。
多くの私立中学入試の問題が解法を「身に付ければ解ける」のに対し、公立中高一貫受検では「こうすれば解ける」という方法が存在しません。
何故なら、このタイプの試験ではかられているのは、受験生の「思考力、判断力、表現力を活かして問題を解決する総合的な力」だからです。
学力を伸ばしていく過程で、長い時間をかけていけばこうした力もある程度は伸ばすことはできます。
しかし、類型の問題が出るわけではない以上、過去問演習を行い解き方を教えたところで、短期的に合格に大きく近づくような効果が得られないことは明白でしょう。